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『幻の小川紳介ノート 〜1990年トリノ映画祭訪問記と最後の小川プロダクション』

¥2,200 税込

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[著]小川紳介+小川洋子 [編]景山理 
[ブックデザイン]鈴木一誌+吉見友希

2022年2月7日 初版発行
発行:シネ・ヌーヴォ / 発売:ブレーンセンター
A5並製 / 本文256ページ

1990年11月、亡くなる1年3カ月前、小川紳介監督が
参加したトリノ映画祭ノートを自ら遺していた――。
発見された全文掲載と、妻・洋子さんによる小川プロと
小川紳介論、そして小川プロのその後や最後の旅について
元・小川プロスタッフや山根貞男、蓮實重彦、
上野昻志、安井喜雄らが寄稿した最後の小川紳介!

映画作家・小川紳介は、自主製作した『圧殺の森』(1967年)で、きたる「叛乱の季節」を予感させ、『日本解放戦線・三里塚の夏』(68年)に始まる「三里塚」シリーズで農民の不屈の闘いを描き、1968年に小川プロダクションを設立。農民の心を描くためには自ら農民にならなければならないと、三里塚から山形・牧野(まぎの)へ小川プロ・スタッフとともに移住。集団生活と農作業を営みながら、10年前後をかけて『ニッポン国古屋敷村』(82年)、『1000年刻みの日時計』(86年)などを完成させた。また、昨年で17回目を迎えた「山形国際ドキュメンタリー映画祭」の発案者・牽引者でもあったが、1992年2月に55歳の若さで惜しまれつつ逝去。
その小川監督は、亡くなる1年3カ月前にイタリアの「第8回・トリノ映画祭」に参加し、克明な日記をつけていた。そこには、何を食べ、誰と何を話し、何を見たかが、トリノの街の描写とともにリアルタイムで記録されていた。同時に、映画に寄せる「映画青年」のような熱い思いも書き込まれており、優れた映画論にもなっているのだった。

その「トリノ映画祭訪問記」が、このたび30年ぶりに“発見”された。この訪問記全文に、小川監督の妻であり同志でもあった小川(旧姓・白石)洋子さんが『牧野物語・養蚕編』(77年)を中心に“喋り書き”した原稿を加え、小川監督とゆかりの深かった山根貞男・蓮實重彦・上野昻志・伏屋博雄・安井喜雄・矢野和之氏らの寄稿を得て、シネ・ヌーヴォ代表の景山理が編んだのが本書である。本書は、小川監督の命日である2月7日に発行される。


小川紳介(おがわ・しんすけ)
 映画監督。1936年6月東京生まれ。岩波映画製作所を経て、フリーで『青年の海』(66年)を初監督。続く『圧殺の森』(67年)の後、小川プロを設立して「三里塚」シリーズを連作し、激動の時代に「自主製作・自主上映」の方法で全国の学生・若者たちから圧倒的な支持を受ける。75年ごろより山形・牧野を本拠地とし、米作り、合宿生活をしながら映画を製作。82年の『ニッポン国古屋敷村』、86年の『1000年刻みの日時計』はドキュメンタリー映画の最高峰として揺るぎない評価を獲得。92年2月7日、わずか55歳で死去。山形国際ドキュメンタリー映画祭を発案するなど、今も影響を与え続けているドキュメンタリー映画の巨人である。


[内容]
はじめに トリノの小川紳介/山根貞男
トリノの奇蹟〜1990年トリノ映画祭訪問記/小川紳介・小川洋子
小川紳介の乾いた「殺気」について/蓮實重彦
「白石in牧野」幻のノートについて【解題】/鈴木一誌
「白石in牧野」〜『養蚕編』を中心に/白石洋子
「満山紅柿」小川紳介と彭小蓮/上野昻志
『満山紅柿 上山―柿と人とのゆきかい』資料
晩年の小川紳介とその周辺/伏屋博雄
小川プロの資料保存と映画『満山紅柿』〜白石洋子の仕事を振り返る/安井喜雄
小川紳介監督と山形映画祭/矢野和之
小川紳介監督年譜&小川プロダクション
小川紳介監督と小川プロダクション全作品フィルモグラフィー(解説/上野昻志)
長いあとがき/景山理

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